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テツ的あれこれ妄想牧場。(※路線≒会社の擬人化前提注意です) 最近は管理人の備忘録と化してます。
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この日は仕事の日だったんですけど、定時でそっこー切り上げて多摩モノレールに乗って
やってきました、多摩センター。

すっかりイルミの季節です。

   

こちらは駅前にしつらえられた青いLEDトンネル。
海底をイメージしてるんでしょうけど、寒い!寒すぎる景色です。

そういえば、京王百貨店も、今年のクリスマスは海がイメージテーマみたいですけど
こういうのって、歩調を合わせるものなのかい???


 

メインストリートの景色とツリー。

   

終点のパルテノン前には、お役目を終えたゆりーとと、キティさまがいました。
しかし、ここまでくる人はほとんどいなくて、さびしいです。

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で、今日のお目当ては、これ。

ツイッターで情報が流れてきたんですけど、事前予約不要、途中入場OKだったんで
15分くらいどうしても遅刻しちゃうんですけど、これならいけるな、と。

内容は多摩ニュータウン造成時代の資料映像でした。
「多摩ニュータウン」(1969年)
「多摩ニュータウン'72」(1972年)
「多摩ニュータウン 21世紀の豊かなまちづくりをめざして」(1985年)の三部構成です。

最初の映像では目標40万都市とかいってたけど、つぎの時代がさがった映像では
30万人に下方修正されていた(笑)

いや~当時の理念とか理想とかがナレーションで語られてて、
40年後の今みると、おもはゆいというかなんというか・・・・・・。

下水は多摩川系統で稲城市に汚水処理場があるんですけど、
飲み水は利根川系統なんですね、なんでだ。
そういえば、震災の時にも多摩市がそれでニュースになってたなぁ。

ところで、その浄水場施設や水道の導管を映すときに
ディディーーーンみたいな恐ろしげなBGMを用いるのはなんでなの。
おもわず「未来少年コナン」のインダストリアの△塔を連想しましたわ。

あとは、やっぱり和田・愛宕山のあたりが順番としては3番目なんですね。
諏訪・永山にややおくれてそこが開発されて。
あと愛宕山にはやっぱり愛宕神社があったんですね。
開発に伴い移転させられたらしくて、その遷宮式の様子が映っていました。

あと、乞田川を全面的に改修したときに、八幡神社をどかさなくちゃいけなくて、
これも移転させたのだとか。こちらは、かなり古いお宮らしい。
今どのへんだろう、みたことないな。今度、さがしてみよう。

相模原線と、多摩線の開通式の映像もありました。
多摩線のときは、空撮もしてたんですね(笑)
4両編成の「永山」行きの電車を上から追いかけてました。

相模原線は6000形で行き先は「多摩センター」だったなぁ。
正面の花輪がすっごいかわいかった。すっごいかわいくてびっくりした。
多摩線のは、まあ、そこそこでした。

開通の式典は高架下で行ったみたいですね。
コンクリートの柱の間に、ドレスコードのおじさんがみっっちりつまってて、
おもしろい景色でした。

DVDがあればほしかったんですけども、版権持っているところが倒産してしまっているらしくて、
パルテノンでは販売はしていませんでした。残念。

ただ、今回のが好評であれば、次回も企画したいとのことです。
是非おねがいしたい。


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京王線が100周年なのでその影響ですかね~

大国魂神社の境内にある郷土資料館の2階で今、
府中市内を通る鉄道に関する歴史的文書を無料で公開中なのです。
南武線、下河原線、京王線、玉南線、西武多摩川線、あと未成線などの
資料がガラス越しですが見られます。

個人的見所は、下河原線の路線図です。
府中刑務所内にかつて引き込み線があって、囚人輸送とか、戦災車両を運び込んで修理?とか
させてたみたいで。今はもう残っていない、線路なんですけど、それが地図上で赤線ひかれてたり。

あとは多磨村が砂利採取権を申請してて、その範囲が南武鉄道と西武鉄道との採取地の間の
ほっそいすきま狙いだったりしたのが、地味につぼりました。

そこの図書館でチラシを見つけたんですけど、「京王線と府中」という図書館主催の講座が
あるらしく、こちらもその場で速攻予約しました。
それが今日だったんですが、仕事が忙しくて、ゆっくりお話聞く暇がなかったのが残念です。

京王鉄道友の会の会員で、ネコパブリッシングで「京王線14mの時代」とかを執筆されてる
鈴木洋さんという方が講師にきてて、府中市内の駅についてや、京王線と西武多摩川線の
あれこれを話されてゆきました。

個人的に知りたかったことがいろいろとわかって、とても有意義な時間でしたよ。

下河原線のSLバック運転は、国分寺と下河原、どっちに頭を向けていたのかとか、
そのさい貨車は前と後ろどっちにくっつけるのか、とか。

玉南と京王の駅がケヤキ通りを挟んで向かい合っていたんだけど、べつの資料みると
ホーム同士がくっついている図面だったんで「あれ?」と個人的に思ってたんですけども、
どうも、玉南が京王の駅ホーム南側まで路線を延ばしてたらしいんです。
その辺、質問時間に聞いてみたんですけど、公文書館で探してください、いわれた。
うおお・・・やっぱり、あそこなのか。

あと、神社の境内に線路を通すときにもめたらしい、という話も、
私、本で1回しかみかけたことなくて、しかもその本はこぼれ話みたいなあつかいで、
情報源書いてなかったんで、いまいち確証なかったんですけど、最近資料がみつかったらしい
ことをおっしゃっていた。ほんとは、これ質問でききたかったな~。

神職総代に訴えられて、すごい弱ったとか。
関戸~百草の建設中に土砂崩れが起こって、国立の建設業者が亡くなったりもしたらしく
神様の祟りじゃないかじゃないかいわれて「神社とお寺さん、こわい ;△;)」と京王が思ったか
どうか、その後は神社お寺をわりあい避けるようになったみたいだとか。

あと、TJライナーを参考に300~400円くらい上乗せして有料特急やるか、とか
クロスシートの車両を作ろうかな~という話もあったけど、一応あっただけ、みたいな。
メーカーにも聞いてみたけど「そういう話はくるには、きていますが・・・」みたいな歯切れで
結局、向こう10年は新車つくらない、と重役にいわれた、とも話されていた。

あとは、南武線開通前の屋敷分駅(分倍河原駅)の最初の場所は、どうも旧甲州街道の
前だったらしい、とか、車返駅(武蔵台駅)と新染谷駅の話とか。
西武多摩川線との共同駅や、交差地点に乗換駅をつくる構想も京王側にはあったんだけど
法律の問題や、お客をとられるとおもった西武側に断られたらしい話とか。

昭和39年ごろ新宿駅手前の甲州街道の併用軌道が工事でつかえなくなって、
新車搬入をわりあい踏切が広い東府中駅で行ってたとか。
車両は金沢八景と名古屋の豊川でつくるんだけど、川崎駅まではJRの台車を
はかせて運んでそこから陸送するんだけど、1晩に2両までしか許可がでないんだとか。

わたらせ渓谷のトロッコ列車にも京王の車両がいるらしい。
あとは、運行の話で、新宿線との走行強距離調整で、そのままだと京王が損なんで
競馬場に新宿車両を入れてただで働かせてる、みたいな話もされていたけど、
それ以外は難しくってついて行けませんでした。

ほんと、運用の話になると、私からきしだめです。
相模原線で普通電車を待つ特急電車がいるんです、ともいってたけど、
あれは若葉台での話なのかな・・・。あと、やっぱり桜上水で新宿線、泊まる子いるらしいね。

話題がとっちらかりすぎてて、聞き取るの大変でしたけどもおもしろかったです。

津軽鉄道応援団の会員でもいらっしゃって、明日からストーブ列車が走りますよ!
とうれしそうに語られていた。

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なにかを書こうとしてブログを開くと、真っ白な画面を前に頭も真っ白になります。
なんでかなー。

先週からなんだか11時間勤務があたりまえ、みたいになってたので、
今日はちょこっと仕事が早めにはけて、よし、今のうちに帰ろう←
と駅に向かったら、がっつり京王めが(以下略)

自分のいる地点からだとJRでは役に立たないので、
市営のバスに乗ることになるんですが、それも最終が19:30までという
鬼仕様なので、あわてて最終に乗り込みました。
っても、所詮市内循環なので、終点の駅からはさらにまた歩くというね。

そんでもって、真っ暗な橋を渡っている向こうで、復活した京王が軽快に走っ・・・この野郎。



結局、普段の2倍かかって家に着いた。明日風邪引いてたら泣くに泣けません。
そうかー、会社の人らが仕事してる中、帰ったからバチが当たったのかなー。
でも一応、定時は一時間以上過ぎてたんだけども。

えーと、なんだっけ。

あ、そう、仕事の締め切りが一週間おちて、8日までかかることが判明し、
6日から池袋であるミネラルショーに行きたい自分としては、こなくそ!状態です。

知人は先々週におなじ文化館で、海外ミステリーの同人オンリーイベントにいって
ハワイファイブオーとかシャーロックとかを大量ゲットしてきたらしく、うらやますぎる。
CSI本とかもあったらしいので、ヒゲッソムとかホレイショの本ほしかったな。

この方シャーロキアンなので、いろいろ情報くれるんです。
イギリスで現代版シャーロックホームズ作ってて、来年にはNHKでも放送するの!とか
それの人気をうけてアメリカでもやるらしいけど、そっちはワトスンが女性だから、
わとほむ派としては、ちょっとねーとか。あ、これは去年かおととし位の話です。
このあいだ、たまたまWOWOWでそれの5話がやってて「あーこれかー」
とみてたら、ワトソンはルーシーリューなんですね!
「アリーmyラブ」みてた頃はかなり好きだったけど、今回の役でも
クールでクレバーな感じがよいですね。一見、自信過剰なホームズより優秀にみえる。

で、今、BSプレミアムでジェレミー版ホームズがフルバージョンで放送されてて
それも日にち教えてもらったのに、初回見逃した!ていうか、その週は
相棒の新シリーズのスペシャルも見逃した!私は余裕のない生活を呪う!!!
あとで、その知人に見せてもらいましたが。

とにかく今は、そのジェレミー版ホームズ「シャーロックホームズの冒険」をみるのが楽しみです。
高校の頃、再放送してて、結構すきだったんですよねー。
今みると、馬車とか、ガス灯とか、20世紀初頭?の感じが参考にもなります。

うん?そうじゃない、私だってイベントで買い物しまくって、鬱憤をはらしたいんじゃー!
という話だった。

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10月中はいやでいやで仕方なかったけど、
11月はあっというまですね。

要約していうとパソコンがかわりました。

というか使っていたパソコンから今月はいってからいよいよおかしくなりまして、
起動するとディスクトップは作動しているのに画面がブラックアウトするんです。
どうもグラフィックボードがもうだめらしくて、ところでグラボってなんなんでしょう。

そんなわけで、父親に相談して買ってきてもらったんですが、
それだとオフィスがはいっていなくてワードデータの保存ができなくて
役員の議事録の編集もやりにくかったんで、この間の日曜に実家のパソコンを
持ってきてもらって交換してもらいました。

というわけで、ここ2週間でフォトショのインストールしたり、ネット上のあらゆるアカウントを
登録し直して「ふー」と思ったところで、実家からメールで
「パソコン交換してやるよ、次の日曜もっていくな」といわれて、
あわててせっかく登録したお気に入りサイトやら、履歴やら、アカウントやらをまた
削除するという作業をするはめになり。

オンラインブックマークとかやってれば、そういう手間もいらないんでしょうが、
お気に入りサイトさんはまた一から探し直しです。
まあ、webコミックサイトは検索でもヒットする人気上位のところなんで大丈夫でしょうけども・・・
あとは何をブクマしてたかなぁ、なんか、神社とか会社とか、昔の写真が見られるページとか
偶然みつけて「これは!」とおもったサイトさん多かったんで、もう無理かな・・・

しごともまだちょっと、忙しくて、昨日一つの仕事が一区切りついたんで、
今からもう一つの仕事に専念して楽になるのは12月の頭かな~。
新人ちゃんの教育もあったんで、いろいろと余裕がなくてやばかったかもと
振り返っておもいます。

3週間続けて休日出勤だったんで、どこかで代休とってやろうと思ってるんですが
年の瀬だし、12月に乱発したら怒られるかな・・・でも遊びたいよう。

あとだいぶ前にinfoを更新したんですが、冬コミが・・・ですね、
またメトロフライトさんのところにお邪魔する形になって申し訳ないのですが。

何か書かなきゃとずっと考えているんですが、いまからできるのでってなると
紹介本かなあ?と。今更ですが。
そして、そういう事務的に物を説明するものって、描くのとっても苦手なのですが。
でもコミケだと間口ひろそうだから、いつものような「わかる人だけわかってくれれば」
スタンスはもう失礼かな、と。
そんなことを考えて、自分を励ますために「ワンパンマン」のサイタマ先生の原稿応援botを
フォローして元気をもらっています。

最近、サイタマ先生がまじやばいです。あの心やさしい言葉に癒されてます。
今、わりと本気でサイタマ先生になりたいと思ってます。
サイタマ先生みたいに己のしたいことを貫いて、無敵にのらくら生きていきたい・・・。
20代もそろそろ終わりが見えてきて、へんにいろいろ考えちゃいますね。
ていうか、そんな大事な一年間をだいぶ、地元の行事に拘束されて悔しいです。
京王の100周年もろくになにも祝えなかった。くやしいくやしい。

あと、ひたすらマンガが読みたい。「ワンパンマン」の新刊はまだでしょうか!!

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人見街道のちかくに、小野神社から分祀したと思われる
人見稲荷神社があるのでいってみました。
スタートは京王線東府中駅です。

駅前の道の名が品川街道でした。
府中の古道の地図にみえた、品川道かもしれません。

  

新小金井街道をしばらく北上すると人見街道の入り口が右に見えます。
街道とはおもえないほど、狭い裏道にみえます。

    

しかし人見稲荷はさらにもう一本先の浅間山通りに面しています。
というか、浅間山の麓にあります。
昔の人見街道がどこを通っていたのかはわかりませんが、
現在では神社と街道は隔たっている気がします。

浅間山は多摩丘陵と同じ地層でできているそうです。
「新宿学」で地層の話もちょっと載っていたのですが、それによると東京は西から
多摩丘陵(T面)下末吉面(S面)武蔵野段丘(M面)立川段丘(Tc面)沖積地帯(A面)と
大昔に海岸浸食で地層が削られた関係で、東に行くほど地表としては時代が新しい
のですが浅間山は立川段丘に取り残された丘陵面なんでしょうね。
ただ武蔵台のあたりよりは標高低いらしい?

浅間山通から人見街道へ斜めに出る道があり、
△のデッドスペースが緑地になってました。
こういうのが昔の道の名残だったりするんですよね多分。

  

稲荷神社に到着。入り口の銀杏がなかなか見事です。

 
  

小山の上には鮮やかな彩りの社と石碑がありました。
祭神は住吉町の小野宮小野神社とおなじです。
ただ、江戸時代の流行神信仰のせいか、倉稲魂神(うかのみたま)が上位にいますね。
名前も稲荷神社になってますし。

   

そして、稲荷の社殿の右後ろになんと祓戸神社の小さな社もありました!
祭神は瀬織津姫・速開都姫・気吹戸主・速佐須良姫です。
祓戸神社は三嶋大社の横にもありました。出雲大社の参道の途中にもあります。
本殿(拝殿)にお参りする前に、穢れを祓うためにお参りする神社です。

この4柱は「大祓詞」という祝詞?にでてくるので祓戸四柱または祓戸大神といわれ、
「大祓詞」は「祓い給え~清め給え~」の元ネタです。

速開都姫(はやあきつひめ)を除いては、瀬織津姫も気吹戸主(いぶきどぬし)も
速佐須良姫(はやさすらひめ)も記紀神話にはでてきません。
この「大祓詞」にだけでてくるので、この4柱は普通セットです。
しかし、小野神社では、このなかの瀬織津姫だけを選んで祀っているのが特徴的なのです。
さらに、この人見稲荷神社では祓戸大神も祀っているので、瀬織津姫を二重に祀って
いることになりますね。

「大祓詞」は延喜式に掲載され、江戸時代には吉田神道が入門する神職に課すカリキュラムの必修テキストにしていたんだそうで、ということは神職ならまず覚える文章(教義?)なんですね。
マイナーだと思っていた瀬織津姫はその筋の人にとっては超メジャーだった。

「大祓詞の解釈と信仰」(神社本庁調査部長 岡田米夫 著)に祝詞のパターンが数例
載っていたので書いておこう。実際には文意は同じでも、文章は神社によって色々らしい。

そして、大祓詞がながったらしいので、ショートカットした文もいろいろ作られたらしい。

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  大祓詞(中臣祓詞 または 中臣禊詞 とも)

高天原に神留り坐す 皇親(すめむつ)神漏岐(かむろぎ) 神漏美(かむろみ)の命以ちて
八百万神等を 神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて 我が皇御孫命(すめまみこと)は
豊葦原瑞穂国を 安国と平けく知ろし食(め)せと 事依さし奉りき

此く依さし奉りし国中に 荒振る神等をば 神問はしに問はし賜ひ 神掃ひに掃ひ賜ひて
語問ひし磐根 樹根立ち 草の片葉をも語止めて
天の八重雲を 伊頭(いつ)の千別きに千別きて 天降し依さし奉りき

此く依さし奉りし四方の国中と 大倭日高見国を安国と定め奉りて
下つ磐根に宮柱太敷き立て 高天原に千木知りて 皇御孫命の瑞の御殿仕へ奉りて
天の御蔭 日の御蔭と隠り坐して 安国と平けく知ろし食せさむ国中に
成り出でむ天の益人等が 過ち犯しけむ種々の罪事は 天津罪 国津罪
許許太久(ここだく)の罪出でむ

此く出でば 天つ宮事以ちて 天つ金木を本打ち切り 末打ち断ちて
千座の置座に置き足らはして 天つ菅麻を本刈り断ち 末刈り切りて

八針(やはり)に取り辟(さ)きて 天つ祝詞の太祝詞事を宣れ

此く宣らば 天つ神は天の磐門を押し披(ひら)きて
天の八重雲を 伊頭の千別きに千別きて 聞こし食(め)さむ
国つ神は高山の末 短山(ひきやま)の末に上り坐して
高山の伊褒理(いほり) 短山の伊褒理を掻き別けて聞こし食さむ

此く聞こし食してば 罪と言ふ罪は在らじと
科戸(しなど)の風の天の八重雲を吹き放つ事の如く
朝の御霧 夕の御霧を 朝風夕風の吹き払ふ事の如く
大津辺に居る大船を 舳(へ)解き放ちて 大海原に押し放つ事の如く
彼方の繁木が本を 焼鎌の敏鎌(とがま)以ちて 打ち掃ふ事の如く
遺る罪は在らじと

祓へ給ひ清給ふ事を 高山の末 短山の末より 佐久那太理(さくなだり)に落ち多岐つ
速川の瀬に坐す瀬織津比売と言ふ神 大海原に持ち出でなむ

此く持ち出で往なば 荒潮の潮の八百道(やほぢ)の八潮道(やしほぢ)の
潮の八百会(やほあひ)に坐す速開都比売(はやあきつひめ)と言ふ神
持ち加加(かか)呑みてむ

此く加加呑みてば 気吹戸(いぶきど)に坐す気吹戸主(いぶきどぬし)と言ふ神
根国 底国に気吹き放ちてむ

此く気吹き放ちてば 根国 底国に坐す速佐須良比売(はやさすらひめ)と言ふ神
持ち佐須良ひ失ひてむ

此く佐須良ひ失ひてば 罪と言ふ罪は在らじと 祓へ給ひ清給ふ事を
天つ神 国つ神 八百万神等共に 聞こし食せと白(まを)す

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  中略祓(伊勢大宮司家聞書、春日社家大東家本中臣祓)

高天原に神留ります 皇親神漏岐神漏美の命以ちて
八百万の神等を神集へに集へ給ひ 皇御孫命をば
豊葦原の瑞穂の国を 安国と平けく知食せと事寄さし奉りき

此く寄さし奉りし国中に 荒振る神等をば 神問はしに問はし給ひ 神掃ひに掃ひ給ひて
天つ祝詞の太祝詞の事を以ちて宣れ

此く宣らば 罪といふ罪 咎といふ咎は在らじ者をと 祓へ給ひ清め給ふ事を
科戸の風の天の八重雲を吹き放つ事の如く 大津の辺に居る大船の舳綱解放ちて 
大海原に押放つ事の如く 彼方や繁木が本を 焼鎌の敏鎌を以ちて 打ち掃ふ事の如く
祓へ給ひ清給ふ事を 祓戸の八百万の神達 左男鹿の八つの耳振り立てて聞食せと申す


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  最要中臣祓(神祇提要本)

高天原に神留ります 皇親神漏岐神漏美の命を以ちて
八百万の神等を神集へに集へ賜ひ 吾が皇御孫命をば
豊葦原の水穂の国を 安国と平けく知食せと 事寄さし奉りき

此く寄さし奉りし国中に 荒振る神等をば神問はしに問はし給ひ 神掃ひに掃ひ賜ひて
天つ祝詞の太祝詞の事を以て宣れ

此く宣らば 罪といふ罪 咎といふ咎はあらじ物をと 祓へ給へ清め給ふ事を
八百万の神達共に 左男鹿の八つの御耳振立てて聞食せと申す

======================================

  最要祓(春日社家大東家本中臣祓 吉田家八部祓)

高天原に神留ります 皇親神漏岐神漏美の命を以ちて
天つ祝詞の太祝詞事を宣れ

此く宣らば 罪といふ罪 咎といふ咎はあらじ物をと 祓へ給へ清め給へと申す事の由を
八百万の神達共に 左男鹿の八つの耳を振立てて 聞食せと申す

======================================

  最上祓(吉田家八部祓本)

高天原の天つ祝詞の太祝詞を持ちかがむ呑むでん 祓へ給ひ清め給ふ

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  蒼生大祓(春日社家大東家本中臣祓)

天つ祝詞の太祝詞の事を以ちて 祓へ給ひ清め給ふ

(昭和37年7月1日発行 神社本庁調査部長 岡田米夫 著 神社新報社 発行)

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大祓詞は中臣祓詞ともよばれます。
これは、大祓の儀式の時に藤原氏の祖の中臣氏が朱雀門でこの祝詞を読み上げるのを
役目としていたからだそうです。中臣氏が文を読み上げて、実際の祓えの作業は
忌部氏(いんべ)が行っていたそうです。

この本には色々とこの祝詞に関する解説が載っていたのだけども、
発行が戦後まもなくで、国家神道の影響とか、キリスト教への対抗心とかが
なんか、すけてみえる気がします。
江戸後期に盛んになった国学で、平田篤胤の国学論が、キリスト教の影響を受けていた
という話も聞くので、国家神道を作成するもとにしたときにでも、混じったのかな?
まあ、国家神道そのものが西欧列強に対抗する宗教の模索の結果だからどっちとも?

天照大神(あまてらす)が穢れを浄化するために一切を引き受けて岩屋にこもった
(一度死んだ)というのも、キリストがユダヤ人の罪の一切を引き受けて磔になった後、
葬られた洞窟の中を数日後確かめたら空になっていて、復活したとわかった、
という話に付会しているような気がしますし、神道に無理に教義を見いだして
読者を教化しよう、という文体もちょと鼻につきます。
でも、そこ以外ではおもしろい解釈もいっぱいだし、勉強になりました。

神道の教えというか、「主義」(という方がしっくりくるな)というのは要約すれば
「きれいにしなさいよ」と「なかよくしなさいよ」の二つです。

そしてこれは祝詞の最初の「皇親」(すめらがむつ、すめむつ)の二文字で
あらわせてしまうようです。文字を切り離して一文字ずつの原義をみれば
「皇(すめ)」は、清浄な、神聖なという意味があり、後世になって「統べる」という
意味も含まれるようになったのだとか。
「親(むつ)」は=「睦」で仲良くするであり、神道の教義はこの二文字で終わってしまいます。

まあ、ですが皇親とつなげていった場合は、その見た目通り「天祖」(あめのみおや)とか、
すべての人や神の親神という意味でいいんでしょう。
本では高皇産霊(たかみむすひ)神皇産霊(かみむすひ)と、
伊弉諾(いざなぎ)伊弉冉(いざなみ)と、天照大神がこれにあたるという解釈でした。

神漏岐(かむろぎ) 神漏美(かむろみ)というのも、人類の祖となる男女神、
アダムとイブとか、ジョカとフッギとかのようなのの日本版、普通にいったら
伊弉諾、伊弉冉や上記の神のことをいうのでしょう。

それ以降は記紀神話の要約で天孫降臨までを述べてから、祝詞は本題にはいります。
「荒振る神等をば 神問はしに問はし賜ひ 神掃ひに掃ひ賜ひて」というあたりで、
国中に溜まった不平不満、ぶつぶつ文句を言うさま、それが大きくなると国禍となるので
その文句を根掘り葉掘り聞いてやり、その後でその問題を掃いてよけてしまえ、
というのがこの祓えの重要なポイントなんだそうです。

「聞こし食してば 罪と言ふ罪は在らじと」は、よく話を聞いてさえやれば、
悪いものは取り去られるので、またみんな仲良く清い心持ちでやっていける、という
考え方なんだそうです。水に流せってことで、まあとても日本的ではある。

そしてその掃いた「穢れ」やそれが増幅して悪さをするようになった「罪」を処理する
実働部隊がこの祓戸四柱なんですね。(いわばゴミ収集車や焼却炉や夢の島)

川の早瀬である瀬織津姫が罪を海まで運び、
港・潮流の神である速開都姫が沖まで運んで飲み込み、
風の神である気吹戸主が底の国まで運び、
風化・摩耗の神である速佐須良姫が塵にしてなくしてしまう。

途中、水から風にエレメンツが転化しているような気がするけど、まあ気にしない。
気吹戸主以外は女神なんですね。
速開都姫(速秋津姫)には速秋津彦という対となる男神(夫か兄か)がいて
記紀神話ではイザナギ・イザナミの子として一緒に生まれてくるらしい。

そもそも神話を編纂するときに、自然崇拝での精霊(エレメンツ)は
ほとんどイザナギ・イザナミの子として整理されたみたいですね。

大祓詞のなかに「科戸(しなど)の風」とあるように、記紀神話では
イザナギが朝霧を吹いたときに風の神として級長戸辺神(しなとべ)が生まれます。
大山祇神は山の神、句句廼馳(くくのち)は木の神、埴安神(はにやす)は土の神、
倉稲魂神(うかのみたま)は穀物の神、火之迦具土神(かぐつち)は火の神で、
水の神は罔象女神(みつはのめ)とか高龗神(たかおかみ)闇龗神(くらおかみ)
とかいろいといるのですが、水戸(港)の神として速秋津姫・速秋津彦も生まれます。

瀬織津姫や気吹戸主や速佐須良姫はいたけど記入漏れ、ってことですかね。

ちょっと、おもしろいのが
「荒潮の潮の八百道(やほぢ)の八潮道(やしほぢ)の潮の八百会(やほあひ)に坐す
速開都比売(はやあきつひめ)と言ふ神 持ち加加(かか)呑みてむ」の
「加加呑みてむ」の「加加」がオノマトペぽいってこと。

ギリシャ語に未分明の状態をあらわす「混沌(カオス)」という言葉があり、これは
「あくびする(カスケイン)」と同源なんだそうですね。
「はじめにカオスあり」は「はじめにあくびする」に通じ、赤子の産声の兆候ともとれますが
この「カカ」という音もそれに似ている気がしたのです。

速開都比売は複雑な潮流の上にいる神らしいので、たぶんイメージは渦潮のなんでも
みこんでいく穴なんでしょうけども。余談でした。
(まあ、中国の神話の混沌は目も口も耳もない穴なしだったので、
お友達の神が親切で七穴開けたら死んじゃったらしいですけども)


 

境内から街道の方をみる。
今はすぐにどん詰まりになりますけど、昔は人見街道の方まで伸びていたのかなぁ?

 

時期は10月の半ばだったので、ハロウィーンの地域祭りがあるらしいです。
あとは、熊野神社古墳で古墳まつりが予定されていたのだけど、
おもいっきり台風が直撃した日だったので、おそらく中止になったのでしょう。

資料館でのVTRでは、飛鳥時代の衣装を着て歩くコスプレ祭りっぽかったので、
見てみたかったんですけども。
あと、ツイッターで「古墳にコーフン」というアカウントから、全国の古墳まつりの日程が
流れてきたので、古墳まつりは府中だけじゃなく、全国的なイベントになってるらしいです。

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